【Vol.11】精神科訪問看護とは?対象となる方・サービス内容・利用の流れをわかりやすく解説


「精神科の訪問看護って何をしてくれるの?」「自分や家族でも使えるの?」――こうした疑問をお持ちの方は少なくありません。

精神科訪問看護は、うつ病や統合失調症などのこころの病気を抱える方のご自宅に看護師が訪問し、日常生活や治療の継続をサポートするサービスです。入院ではなく住み慣れた自宅で自分らしい生活を送りながら回復を目指すことを大切にしています。

この記事では、精神科訪問看護の基本をはじめて知る方にもわかりやすく解説します。

精神科訪問看護とは?

精神科訪問看護とは、精神疾患を持つ方のご自宅に看護師や作業療法士が訪問し、「こころのケア」を中心とした専門的な支援を行うサービスです。

一般的な訪問看護が体のケア(医療処置やリハビリなど)を中心に行うのに対して、精神科訪問看護はこころの状態の観察・服薬の管理・生活リズムの立て直し・社会復帰の支援などを重点的に行います。

ポイント:精神科訪問看護は「治療」というよりも、「自宅での暮らしを支える」ことが目的です。調子の良い日も悪い日も、看護師が定期的に訪問して一緒に生活を見守ります。

訪問するスタッフは精神科の研修を修了した看護師や作業療法士で、こころの病気に関する専門的な知識と経験を持っています。

どんな方が利用できるの?

精神科訪問看護は、精神科や心療内科に通院している方であれば、年齢や就労状況に関係なく利用できます。「仕事をしている人は使えない」「若い人は対象外」ということはありません。

対象となる主な疾患

✅ 以下のような疾患が対象です

  • うつ病・双極性障害(気分障害)
  • 統合失調症
  • 不安障害・パニック障害
  • 適応障害・PTSD
  • 摂食障害
  • アルコール・薬物依存
  • 発達障害(ASD・ADHDなど)
  • 睡眠障害
  • 強迫性障害
  • てんかん
  • 高次脳機能障害

上記以外でも、精神科の主治医が「訪問看護が必要」と判断した場合は利用できることがあります。また、ご本人だけでなく、ご家族へのサポートも精神科訪問看護の大切な役割です。「家族としてどう接すればいいかわからない」「自分自身が疲れてしまった」という方も相談できます。

具体的にどんなサービスを受けられるの?

精神科訪問看護では、お一人おひとりの状態に合わせて、以下のようなケアを行います。

サービスの種類 具体的な内容
こころの状態の観察 気分の波、不安や幻聴の程度、睡眠の質など、こころの状態を定期的に確認します
服薬の管理・サポート 薬の飲み忘れ防止、副作用の確認、主治医への状況報告。自己判断で薬をやめてしまわないようサポートします
生活リズムの立て直し 昼夜逆転の改善、食事・睡眠のリズムづくり、日常の「衣・食・住」を整えるお手伝い
日常生活の援助 入浴・身だしなみ・掃除など、セルフケアが難しくなっている部分のサポート
対人関係の支援 人とのコミュニケーションが苦手になった方に、少しずつ関係性を回復するためのサポート
社会復帰の支援 復学・就職に向けた生活の立て直し、社会資源(福祉サービス)の利用案内
ご家族へのケア ご家族の不安や疲れへの相談対応、本人との接し方のアドバイス
緊急時の対応 24時間の電話相談、状態の急変時には緊急訪問で対応

訪問は原則週3回まで、1回あたり30分程度です。退院直後の3か月間は、主治医の指示のもと週5回まで利用できる場合もあります。

利用料金はどのくらい?

精神科訪問看護は医療保険が適用されるため、すべて自費で支払う必要はありません。さらに、自立支援医療制度を利用すると、自己負担を大きく軽減できます。

保険別の自己負担の目安(1回30分以上の場合)

利用する保険 自己負担割合 1回あたりの目安
健康保険のみ 3割負担 約2,500〜3,900円
自立支援医療 1割負担 約850〜1,300円

自立支援医療制度を使えば、1回あたり約1,000円前後で利用できます。

さらに世帯の所得に応じて月額の上限額が設けられているため、複数回利用しても一定額以上の負担は発生しません。生活保護を受給されている方は自己負担0円です。

自立支援医療の月額上限額

所得区分 月額上限
生活保護世帯 0円
低所得世帯(非課税) 2,500〜5,000円
中間所得層 10,000円
一定所得以上 20,000円

※中間所得層・一定所得以上の上限額は「重度かつ継続」に該当する場合の経過措置(令和9年3月31日まで)です。該当しない場合は医療保険の自己負担限度額が適用されます。

自立支援医療はお住まいの市区町村の窓口で申請できます。精神科の主治医に相談すれば、申請に必要な診断書を書いてもらえます。

利用を始めるまでの流れ

精神科訪問看護を始めるまでの流れはシンプルです。

  1. 相談する
    まずは通院中の精神科・心療内科の主治医に「訪問看護を使いたい」と伝えてください。通院していない方は、お住まいの地域の福祉相談窓口や訪問看護ステーションに直接お問い合わせいただいても大丈夫です。
  2. 精神科訪問看護指示書を発行してもらう
    主治医から「精神科訪問看護指示書」を発行してもらいます。この指示書がなければサービスを開始できません。精神科を担当する医師のみが発行できる書類です。
  3. 面談・看護計画の作成
    訪問看護ステーションの担当者がご自宅を訪問し、現在の状態や困りごと、ご家族のご要望をうかがいます。ヒアリングをもとに、訪問の頻度やケアの内容を一緒に決めていきます。
  4. 契約・サービス開始
    契約書の取り交わしを行い、いよいよサービス開始です。最初は緊張される方も多いですが、まずは看護師と会話するところから始めますのでご安心ください。

💡 よくある質問

  • Q. 一人暮らしでも利用できますか? → はい、利用できます。一人暮らしの方こそ、定期的な見守りが安心につながります
  • Q. 仕事をしていても利用できますか? → はい。訪問時間はご都合に合わせて調整できます
  • Q. 家族だけでも相談できますか? → はい。ご本人の同意がなくても、まずはご家族だけでのご相談が可能です
  • Q. グループホームに住んでいても利用できますか? → はい。ご自宅以外に、グループホームや施設への訪問にも対応しています

府中よりそい訪問看護ステーションの精神科訪問看護

私たち府中よりそい訪問看護ステーションは、精神科クリニック(よりそいクリニック)と同じ建物内に併設された訪問看護ステーションです。これは府中市内でもめずらしい体制で、以下のような強みがあります。

🏨 府中よりそいの3つの強み

  • 精神科クリニック併設:主治医との情報共有がスムーズ。診察と訪問看護が一体となったケアを受けられます。認知症専門医(青柳医師)も在籍しており、認知症のご家族のサポートにも対応しています
  • 少人数チーム・担当制:「毎回違う人が来る」ということがありません。担当の看護師が継続して訪問するので、安心して話せる関係を築けます。ちょっとした変化にも気づきやすい体制です
  • 府中市を中心とした地域密着:府中市・調布市・国分寺市・多摩市など、多摩地域を中心にお伺いしています。地域の医療・福祉機関との連携もスムーズです

「まだ利用するかわからないけど、話だけ聞いてみたい」「家族のことで相談したい」など、どんなことでもお気軽にご連絡ください。

精神科訪問看護のご相談はお気軽に

府中よりそい訪問看護ステーションでは、うつ病・統合失調症・不安障害・発達障害など、さまざまなこころの病気に対応した訪問看護を提供しています。「自分は対象になるのかな?」「まず話を聞いてみたい」など、お気軽にお問い合わせください。

📞 お問い合わせ: ホームページお問い合わせフォーム

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